脱サラ医者の日記財布忘れる大バカ

こじんまりと開業しました

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2024/04/25 10:41

いやぁ、自分の馬鹿さ加減を再認識するのとともに、なんとなく最悪のことから逃れる運に助けられてるんだなと感じる一日だった。

今日は伊豆まで行って、念願のタカアシガニ丸ごと一匹を食べるつもりだった。本当は火曜日に行くつもりだったが、最近のあまりの疲労のために延期していた。タカアシガニも深海魚漁でとれるらしいが、その深海魚漁が５月で終わってしまう。今月中に食べに行かねば、また一年待たなければならないかもしれない。

前回伊豆に行ったのはいつだろう。もちろん熱海とかは何度か行った記憶があが、伊豆半島となるとしばらく行っていない気がする。もしかしたら、大雪でとんでもない目にあった３年前以来かもしれない。

西伊豆までは３時間ぐらいかかるだろうから、朝は９時過ぎに家を出る。順調に車は進んで、足柄のサービスエリアで一休みだ。

タカアシガニを食べる店は昨日予約してある。ゆでるのに時間がかかるので、沼津インターを降りたあたりで一度連絡をくださいとのこと。さぁいつ電話するかな。

そういえば、この店はカードって使えるんだっけ？使えないんだとすると、途中で金をおろしていかないと・・・財布の中にいくら入っているかと思って探す。

・・・でかいバッグを持ってきたのに、財布は見当たらない。そういえば昨日、乗馬に行くときにクラッチバッグに入れてそのままか。

いやぁどうしようもない大馬鹿だ。そういえば水曜日も、外勤先で昼飯を食おうかと思ったら財布を忘れていて、小銭入れの中の３００円で何とか過ごしたのだった。だが今日はその３００円さえなく、小銭入れの中には４４円だった。

どうしようかと途方に暮れる。何度探しても財布はない。携帯カバーの中に入っているのはTカードだけだ。ETCカードを取り出してみたところで、クレジット機能がついているわけはない。今から家に戻ってまた出直すとなると、店に着くのは１５時過ぎるだろう。

携帯の電子マネーでなんとかキャッシングできないかと考えるが、そんなことはできないんだろう。いろいろ考えた挙句、店に行って目の前で銀行振り込みする、というのはどうか。店に連絡してみる。

「財布を忘れて・・・」

「携帯で銀行振り込みはすぐできるんで、それで何とかなりませんか？」

いやぁ、理解がある店でよかった。

だが、この時点でかなり気分的は下降気味だ。楽しいドライブだったはずが、要は食ったらさっさと帰れということになる。

アップダウンとカーブの連続で、ようやく戸田にたどり着く。

家を出てちょうど３時間だった。心地よく迎えてくれる。もうすぐ茹で上がりますということで、しばしボーっと待つ。

さぁ、いよいよ念願のタカアシガニの到着だ。思えば、前回の大雪でとんでもないことになった時も、雪が降っていなければ昼飯でタカアシガニを食いに来るつもりだった。

巨大な頭だ。ばらばらにしてから鍋に入れるのか、それとも茹で上がってから乗せる皿がないからばらばらになっているのか。巨大な写真を撮ろうと思っていたので、その点はちょっと残念。

一口食ってみると、今まで食べたことのあるカニとはまた一味違う。

カニ味噌が大量にあるので、それを付けて食べるそうだ。タカアシガニは大味でマズいというのを聞いたことがあるが、むしろ繊細な味に感じる。ただ、巨大な頭に比して足は細い。２－３人前のカニとのことだったが、タラバガニを一匹丸ごと食べたのに比べると、思っていたほどの大きさではなかった。

気落ちして食欲がイマイチな状態でも、苦も無く食えてしまった。そこでさらに仕切り直し。

ご飯セットを頼んで、残りのカニをぶっかけて食べる。これでようやくちょうどよかった。

いやぁ本当に念願のタカアシガニを食えてよかった。これでやってみたかったことの一つがかなえられた。会計も、携帯で銀行振り込みはあっさり。事なきを得た。

しかし、本当だったらこの後は水族館に行ったり市場に行ったりしたかったのだが、現金が４４円では何にもできない。田舎によくある、ETCじゃない有料道路を通ることさえできない。おとなしく家に帰れということか。

僕はもともとそんなに飛ばす方ではない。イラっとしてアクセルを踏んで、やばいなと思うことはたまにある。しかし今日は、普通に順調に走っているところで気づくと後ろにパトカーがぴったりついてきている。

少なくとも１００キロは優に超えている。もう終わったな。

こういう時、僕はすぐ観念して大人しくするので、露骨にがくんとスピードを落とすこともせず、ゆっくり減速して走行車線に入った。だが。