今年になってからもう100回ぐらい飛行機に乗っているが、ここまで怖いと思ったことは久しぶりだ。
帰りの飛行機は270席とちょっと大きめなので、プレミアムクラスの席も広めだ。窓際でゆっくり機内食を食って、晩飯には丁度いい。
いつも通り普通に飛び立って、安定飛行に入ったから機内食が配られる。ここのところ続いている「らかん亭」の和食だ。
僕は熱いものが苦手なので、味噌汁はいつも最後に飲むことにしている。ご飯から手をつける。
だが、なんの予告もなくとつぜんガタガタと飛行機が揺れ始める。ここのところ、天気が悪くて揺れそうなときは、事前に「揺れますから」とアナウンスがあることがほとんどだった。
ガタガタ揺れたから味噌汁が危険だと思って持ち上げようかなと思った瞬間、ストンと落下したような感覚。ジュースも味噌汁も、一度もこぼしたことはなかったが、このザマだ。
まぁちょっとズボンにかかったのと指をヤケドしたぐらいで済んでいるから大したことではないのだが。
この後は、CAもみんな着席して延々と揺れっぱなしだ。機内のアナウンスはナニもない。いやぁとりあえずこれ以上こぼれると傷が広がるから、とりあえず味噌汁を全部飲んでしまう。そして、かき込むように機内食を全部平らげて、味噌汁が飛び散ったその辺をお掃除した。
いつもだったら大した揺れでもないときに
「肥厚には全く影響はありませんから・・・」というアナウンスが繰り返し入るのだが、今日はそれも一度もない。
その間も何度かストンと落下するような感じになったが機内食の残骸が飛び散ることもなく大事には至らず。僕のナナメ前に座っているCAは、インターホンの受話器を持ったまま何度も首をかしげている。
数分間あまり揺れない時間帯になって、ようやく機長のアナウンスがあった。だが、ナニを言っているんだか全く聞こえない。かろうじて
「到着は定刻より・・・」と聞こえたのみ。こんな機長のアナウンスも初めてだ。
終始揺れっぱなしのまんま、何事もなかったかのように普通に着陸する。まぁ当たり前だろうが。
それにしても、久しぶりに飛行機って怖いなと思った。これだけ乗っていれば、今後は何度もこういうコトはあるんだろうが。
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