祝日だけど、訪問診療には関係ない.
うちの医療法人では、祝日は外来休み、訪問診療は通常通りとなっている.僕は外来もやっているので祝日の恩恵を受けることはあるが、訪問診療だけやっているドクターは祝日は一切関係ない.有給は年に12日と決まっているので、祝日が外来日にあたるとラッキーな休みになる.もっとも、そんなことを言っていると外来の売り上げがダメダメだと叩かれるのがオチなんだろう.
今日は午前中は施設の回診.いったい何人診たかよくわからないが、30人以上は診ただろうか.
まぁ老健施設に入っている人たちは、認知症の人がほとんどだし高齢で不穏で徘徊して厄介なのかも知れない.それにしても僕が知っている他の地域と比べるとPoorな治療だなと思ってしまうのが多い.
2回も大腿骨の骨折をしているのに骨粗鬆症の薬が何にもでていない人.
まぁこういう人はいくらでもいる.
地元の人曰く、元気になると歩き回って骨折して困るから、あんまり動かない程度にしておいて欲しいと.これは家族が言うだけでなく、介護施設の職員も看護師も言うことだ.
こういうのって根本的に姥捨て山の考え方なんじゃないかと思う.
元気になって歩き回れば認知症の進行も遅くなる、歩き回れば骨も丈夫になるから骨折しにくくなる、そして全身状態がよくなれば誤嚥もしなくなるし、肺炎にもなりにくい、褥瘡もデキない・・・高齢者の医療ってこういうものだと思うのだが.
月曜日に行っている病院では、いくら高齢者の認知症患者をたくさん診ていても、こんな姥捨て山みたいなことを言う医療関係者は誰もいない.月山を越えて内陸に入ってくると、こうも考え方が違うのか.
裏を返せば、未開地の医療はこれからやっていかなければならないことはいくらでもある.やりがいを感じるべきか、それとも郷に従うか.
昨日はお姫様御膳を食べたが、そこのおかみさんにうちの診療所のパンフレットを持っていくという約束をしていた.なので、今日も同じ店に行く.
さすがに今日はナントカ御膳はいいや.天ぷら蕎麦定食にする.蕎麦はお「麩」が練り込んであるとのことで、ソバつゆはクルミ入りだそうだ.
おかみさんにさんざん宣伝して、パンフレットを置いてくる.
午後はまたしても別の老健施設だ.どこか悪いところはないですか?と聞くと、
「アタマだアタマ.ははは」
寝たきり患者もいるが、ちゃんとした人も多い.ここにも、こないだまで手関節の骨折でギプスを巻いていた人がいる.入所者全員、すべてが骨粗鬆症だろう.みんな血糖値だの血圧だのは一生懸命はかっているが、何回骨折しても、骨密度を測ろうという気にはならないらしい.
夕方は早めに帰る.ちょっとでもアパートの部屋を片付けなきゃ.冷蔵庫も来たし、洗濯機も稼働した.人間らしい生活ができそうになってきた.
ここのところ毎度のことだが、またしても飛行機は遅れている.到着する便が55分遅れだと.その時点で、
「お食事代として、1000円お渡しします」
へぇ、そんなの初めて聞いた.
本当に1000円くれた.晩飯を空港で食べる気はなかったが、1000円もらったら食べるか.
山形牛の牛重セット.みんなもらった1000円で食事をしているのか、店は大盛況だった.
はぁ、山形の診療所はやらなきゃならないことがいくらでもある.当たり前のことだが、週に二日だけでは全然足りないことに気づいてきた.
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