現実に戻ると言っても、週に一回しか行っていない僻地の病院が僕にとって現実なのかどうかはよくわからない.ただ、異常なほど忙しいことが予想されることだけは確かだ.
いつもの通り5時前には目が覚めて羽田へ.
雲の上は日本でも海外でも大差ないだろう.
朝の機内食.
先週は月曜日が祝日だった.それもあって自分の夏休みをそこにとったのだ.だから先週は祝日だから休診でしょうがないということになっている.病院に着くと、もう待合は座りきれずに待ち患者であふれかえっている.
いやぁ・・・自己都合で休診にしたら、この人達になんと思われるんだろうか.
先週が祝日だったから混むのはしょうがないですね、などと言いながらエンドレスの患者を診ていくのだが、常連も新患も多い.途中で時計を見る暇もないぐらいだ.途中でギプスカットの患者がいたので席から立ったが、その時に時計を見たら12時ちょっと過ぎだ.カルテはあと4-5冊なので、それで終わりかな.
ギプスを切るのに5分以上はかかる.僕はソートー丁寧に切るから普通の整形外科医よりもはるかに時間かかっているだろう.だが、今日は僕なりにかなり急いで切ったつもりだ.患者がすぐ歩けそうなのを確認して外来のブースに戻る.
すると、4-5冊かと思ったカルテがまたしても山積みになっている.いやぁ、いったいどうなるんだろう.向こうの方で看護部長の「いやぁ、こりゃぁすごいね」などという声が聞こえる.さらに山積みのカルテが持ってこられたようだ.
13:30を過ぎた時点でもカルテはまだ残っている.
「先生、休憩どうしますか?」
いやぁ昼飯なんぞ食っている時間はないだろう.すでに午後の患者は10人以上来ているようだ.ぶっ通しでやるしかない.
その後も交通事故だとか骨折だとか、手のかかる患者が続いている.15時過ぎた時には、ほんとに今日は帰れるんだろうかと不安になる.かといって手を抜いて患者をテキトーにあしらうわけにも行かない.
まぁ最後の方は入院患者だったので、ある程度カルテを書いておけば主治医が処方とかしてくれるので手間を省けた.
時計を見ると16時.最後のカルテは外来にもついてくれる、40過ぎの男のナースだった.ここのところずっと首と肩が痛いといって受診に来ている.
「こないだ整体に行って揉んでもらったら、もみ返しで首が動かなくなっちゃって・・・」
頭痛に頸部痛に肩こり、腕のしびれとソートーひどいようだが、もちろんレントゲンを撮ってもほとんど正常だ.だが、筋肉はがちがち.
「ストレッチをやったらやりすぎて、よけい筋肉が痛くなった」
僕も3-4年前に同じような感じであちこちが痛くなり、マッサージに通ったり痛み止めを飲んだりしていた.どっか内臓でも悪いんじゃないかと心配もしたモノだ.
だが、朝起きたら背中がバキバキに硬くなっているとか、同じ姿勢でしばらくじっとしていると動いた時に激痛が走るとか、考えてみれば歳を食ったら当たり前のことだろう.子供の頃に肩こりになることはない.要は純粋に筋肉が硬くなってくるのと、クセだの変な緊張だので無意識にどこかに力が入ってしまっているのだ.ある程度は仕方ないと思って許容するしかない.
「いやぁ今まで肩がこるなんてなかったのに.」
僕もある程度痛いのなんて仕方ないなと開き直ってからは、動けないほど痛いとか寝れないほど痛いと言うことはなくなった.年齢は自覚しなきゃいけないだろう.
帰りの飛行機はかなり揺れた.
テーブルを押さえながら食べるほどだ.まぁ昼飯抜きだから、それでも頑張って食べる.
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