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こじんまりと開業しました
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試験が終わったからには、元通り、というか理想通り毎日をムダにしないように過ごすようにしなきゃいけないと思う。

朝飯も食って、いやでいやでたまらない外来にも遅刻しないようにちゃんと家を出る。

電車の中では音楽を聴きながらボーッとする。最近はあまり新しい音楽を買っていないので、どれを聞くか決めるのにも時間がかかる。

今日は久しぶりにこれを聴いた。



いつも荷物が多いので、各駅停車で座っていくようにしている。当然ながら途中から混んでくるから、車窓からどこの駅か判断するのは難しい。以前はアラームをかけたりして乗り過ごさないように気をつけていたのだが、最近は携帯でMAPを見ながらどこ辺りにいるか確認すればいいと思っている。AndroidからiPhoneに替えて、信頼していたのだが。

そろそろかなと思ってMAPを見てみると、まだ3駅ぐらいありそうだ。安心したと思った直後に、窓の外は地下鉄の景色になる。

・・・GPSなんて信用しすぎるもんじゃない。確信しているのに乗り過ごしてしまった。

まぁ遅刻しなかったので事なきを得たが。クリニックに着くと、待ち合いはまたしても大混雑だ。淡々とやるしかない。しかしよくもまぁみんな話を延ばしてしゃべるなぁと思う。午前中はたかだか20人ぐらいの診察で、一秒も途切れることなくあっという間に時間が過ぎる。


今日はMRが来てもいっさい会わないからと言って、診察室を出る。

最近は僕も周りもいろいろと不満なり納得のいかないことが多いようで、普段は仕事の時以外はほとんどしゃべることのない事務の子と昼飯に出る。.



最近はあまりにもズボンのウエストがきつくなっているので、いよいよ本格的に体重を落とさなきゃイケないと思っているのだが、外食では逆に選択肢が少ない。申し訳程度に唐辛子を除けただけで、ガッツリと食べてしまう。

もちろん満腹になるのだが、近くのタピオカの店に行こうと言われ、初めて入ってみる。



昨日、試験会場で会った偉い偉いドクターは、ここのタピオカが大好きで毎週飲んでいるそうだ。そう言えば、一人で入っていくのを見たことがある。


たっぷり休憩してしまった。

診療所に戻ると、またしても午後の患者で待ち合いは一杯だ。

そして一人目のカルテを見ると・・・・・

「1時間はかかるから待ち合いの患者のケアよろしくね」

受付のコに伝えて、覚悟してその患者を呼ぶ。

だんだん動けなくなってきたと言って、数ヶ月に1回来る高齢者だ。文字通りドクターショッピングで、いろんな病院であらゆる検査を受けて歩けなくなる原因が知りたいという。複数の大学病院で脳も脊髄も異常がないと言われている。

はっきり言ってフレイルだ。

器質的疾患があろうがなかろうが、歩きたいのならリハビリテーションは必須だ。

今日もまた足に力が入らない、歩けないと言うことで、側湾が進行しているかも知れないからレントゲンを撮って欲しいという。

大したことのない変性側湾で歩けなくなることは有り得ない。撮って「なんともないですよ」と言ったら、また1から「歩けない原因を知りたい」と始まるだろう。撮る前に十分に、側湾と歩けないことは関係ないからと伝えておく。

近くの内科にかかっていて、意見書を書いてもらって要支援をもらっているそうだ。訪問リハビリも入っているようで、ケアマネジャーと訪問リハビリの不満を延々と言っている。

こんなのの話しに付き合う必要は全くないと思うのだが、追い返すことが出来ないのが僕の性分だ。それを知っていて僕の外来を狙って来ているから、放棄するわけにもいかずまじめに喋る。ドクターショッピングを止めろとか、ケアマネジャーに相談もしないでうちの外来でリハビリテーションに来る意味は全くないとか、ソートー厳しいことを言ったが、それなりに黙って聞いている。

結局、レントゲンを撮る前に40分、撮ってから40分。どれだけ喋ったかという感じだ。

こういうドクターショッピングの患者の傾向は、認知症がほとんどなくて、ある程度裕福で、知的レベルもそれなり、家族に対して頑固だ。今日の患者も、妻は後ろに立って一言も喋らなかった。

現時点での自分を受け入れることができない典型だろうと思う。

リハビリテーションを開始する時に一番大事なのは、「元に戻る」ことではなく「いまからどのくらいの機能を獲得できるか」という前向きな考え方だ。あれができないこれができない、いつになったら治るのか、という患者はよくなっていてもそれを実感できない。

午後もまたまた、大したことのない人数で18時まで全く途切れることがなかった。クリニックは儲からないし、僕は極限まで疲れるし、なんのために働いているのだろうとまたまたぐったりする。

今日もまた新幹線で駅弁を食べる。



比内鶏の弁当だ。いちばん印象に残ったのは、3枚乗った燻りがっこだった。




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無題
>現時点での自分を受け入れることができない典型だろうと思う。

>リハビリテーションを開始する時に一番大事なのは、「元に戻る」ことではなく「いまからどのくらいの機能を獲得できるか」という前向きな考え方だ。あれができ>ないこれができない、いつになったら治るのか、という患者はよくなっていてもそ>れを実感できない。

コップに残った同じ水を
少ないと感じるタイプが多いですね。

私は少しでも理解力のある方には

「病気と年齢(加齢)は違う。
私は神様ではないので
病気は治せても、若返りさせる事は無理」と
説明します。
また、若返の特効薬(ステロイド)も
無い事は無いが
使用量や期間によっては
「副作用が強い」とも話します。

痛みが
入浴時に楽で
夜中や早朝に痛みが強い人には
自分の筋肉が自分の骨に引っ張られている為で
筋肉は温度(低温)・時間帯(夜中)・年齢(加齢)で
縮むが、骨は長さが変わらない。
変えられるのが温度だけなので
冷やさないようにと伝えます。

いつも残ったコップの水が少ないと訴えるタイプは
速やかに総合病院へデータ付きで紹介しますが
長時間待たされても
若返りの神様は何処にもおらず
納得して帰って来ます。
ビ〜グルズ| | 2019/06/04(Tue)17:32:05| 編集
Re:無題
その説明、とてもわかりやすいですね。
僕もちょっと使わせていただこうかと思います。
【2019/06/05 01:58】
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プロフィール
ニックネーム:
Jay
性別:
男性
職業:
医者
自己紹介:
脱サラ医者

経歴:
東京大学農学部
製薬会社安全性研究所
医学部学士編入

現在:
在宅医、整形外科医
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