いま、公共広告機構(AC)でやっているCMの一つだ。
「タクシー代がなかった。」
「子供の面倒を見てほしかった。」・・・
実際にあった、110番や119番の要請だそうだ。
僕がかかわるのは119番だが、これに似たような話は尽きない。
「20代女性、急性アルコール中毒」
降りてきてみると、当の女性はにこやかに大笑い。大げさなリアクションで手を叩いて笑っている。一緒についてきた両親が、「酒を飲むとおかしくなるんです」
友人の家で酒を飲んで暴れていたらしい。110番と間違えてるんじゃないか?と両親に聞くと、母親は、
「なんで病院は助けてくれないんですか?うちの娘がこんなになっているのに」
当の娘は深夜2時過ぎの住宅街の真ん中で、大声で父親とけんかしている。そこの救急隊は極めて優秀なのだが、こんなのを連れてきてしまった。
「40代女性、足を骨折して歩けない」
なんで骨折していると自分でわかるのか?来てみると、すでにギプスを巻いている。
「ほかの整形外科で、骨折していて手術が必要だと言われた。」
「入院の準備をしていなかったから、歩いて家に帰って、準備してから救急車を呼んだ。」
タクシー代も払いたくないヤツが、入院費を払うのだろうか。
「60代男性、脳卒中疑い」
来てみると、確かに呂律が回らず、フラフラして座ることもできないようだった。このとき、僕は外科系しか診なくてよかったので、端からチラ見しかしなかった。MRIまでやって何もなかったようだった。
再度、研修医が家族に状況を聴きに行くと「お酒を4合ほど飲んだあと・・・・・」
これは、診察した医者も大いに反省すべきだ。
他にも、「寒いから」と言って一日に何度も救急車を呼ぶホームレス、浣腸をしてくれと言って毎日救急車で来るうつ病老人など、モラルの低下なのか精神病なのかわからなくなってくる。
少なくとも救急車は、有料化を考えるべきだ。
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