山形県で訪問診療の院長になりました
今日は朝から思い切り晴れているのに、救急の日勤だった。夏休みの時期になって思い切り晴れているということは、海から運ばれてくる患者が大量に来るということだ.

案の定、今日は熱中症のオンパレードだった。海岸で酒飲んで脱水症、老人が外を歩いていて熱中症、クラゲに刺された自分の足を見て気持ち悪くなった若い男・・・そんな些細なことなら自分も運ばれる側になりたいものだ。

あっという間に救急の二部屋は満杯で救急車を受け入れる場所を探すのにヒト苦労だった。

夕方5時ごろ、救急車の入り口からでなく、なぜか病棟側のドアから救急隊がストレッチャーを運んではいってきた。???ストレッチャーの上は若い女性、その後から、いま、一緒に産婦人科をローテーションしている2年目の先輩ドクターがついて来た。

「転院」言い放って先輩は救急車に乗り込んで行った。


昨日も書いたが、うちの病院の産婦人科ローテは「休憩」だ。
その理由は、部長が忙しすぎて研修医の面倒を見る暇が一切ないから。

スタッフのドクターは、部長ともう一人部長扱いのドクター2人だけ。スタッフは午前中は外来、午後はオペ、部長はそのまま病院に寝泊りという生活だ。

研修医の仕事は、毎日繰り返される入退院の山のような書類の処理とオペの手伝い。他科と違って、産婦人科は生んだら帰る、手術したら帰る、という人がほとんどだ。平均の入院日数は4日ぐらいだろうか。子宮を全摘しても4日で帰って行く。

朝は7時半から数人の採血、それが終わるとゆっくり朝食。
9時ぐらいからその日の入院患者が来るので、病歴を取ってオペのオーダー出し。その後、午前中は入院患者を回診したり退院オーダーを出したりダラダラとした時間が続く。

午後は毎日2件のオペ。産婦人科のオペは短いのが多いので、2件終わって5時ぐらい。オペが終わると、オーダー出してカルテを書いて、容態の悪い人がいなければ速効で帰る。ヘタに病院に残っていると何の仕事が降って来るかわからない。

そんな感じで、平日は午後7時ぐらい、土曜日は午後3時目標、日曜日は午前11時目標で終わらせようとしている。

病棟の仕事しかやらないので、産婦人科としての知識はほとんど増えない。病棟の仕事は内科とまったく同じ。しかも、内科と比べて若くて元気な人たちばかりだから、あまり急変などない。分娩は研修医が立ち会う義務はないので、この一ヶ月弱で数人しか分娩を診ていない。
オペの研修にはなっているが、とても産婦人科としての研修として成り立っているとは言えない。

しかし、貴重な「休憩」期間なので、満喫しなければ損だと思っている。


今日は僕が救急日勤だったため、先輩が一人で病棟業務だった。昼ぐらいでとっくに帰って、夏の海でも満喫しているだろうと思っていた。

そうしたら、夕方5時ぐらいに救急車に乗り込んでいったのである。

なぜか今月、週末になると大事が起きていた。胎盤早期剥離で真夜中緊急手術、その翌週は弛緩出血(この事はそのうち書くと思う)で呼び出し。

平日に来ればなんとも思わないのだが、とても「休憩」とは思えない土日を狙った大事に、本当に泣きたくなった。

そして昨日、またしても、土曜なのに末期癌と、妊娠35週子宮内発育不全で破水というリスキーな人たちが来た。

末期癌の人は、極端な貧血だったが、末期がんなのになぜか「輸血」の指示.あり得ない。輸血の適応はない。保険おりるのか?輸血をし始めたら、終わるまで帰れない。なんとかスタッフのドクターを丸め込んで輸血しないことになった。

もう一人、子宮内発育不全の人は、大学病院でずっと診察を受けてきているのに、なぜか状態が悪くなってきてからうちに来た。友人からうちの産婦人科がいいと言われたという。そう言われても、NICUがないから未熟児が生まれてもケアはできない。破水した状態でなんで大学病院に運ばれなかったのか?母体救急搬送か、新生児救急搬送かどっちかだ。
この人は、うちの病院に来たメリットはひとつもない。
しかし、週末だからどうせ大学病院は受け入れてくれないだろうからと言うことで月曜までうちにいる事になった。

・・・しかし、その大学病院が「今日受け入れる」と言う連絡があったらしい。かわいそうな先輩は、せっかくの日曜日、夏の海に行く事もなく転院の救急車を夕方まで待ち、大学病院まで付いて行った。

僕はその先輩を笑いながら見送ったあと、救急外来に来た性器ヘルペスの同世代の男に向かって「人に伝染すな」と偉そうに講釈をたれた。

カルテと救急車が途切れる事ない忙しい日勤が終わると、外は荒れ狂ったどしゃ降りだった.








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東京大学農学部獣医学科
持田製薬安全性研究所
山口大学医学部卒業

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