元年だからナニをやっても「初」に決まっている。
元号のおかげで、年齢を計算するのは誰もが苦労するだろう。仕事柄、高齢者の年齢を計算する機会が多いからある程度おぼえておかねばならない。昭和5年が1930年、大正14年が1925年だ。うちの診療所でもこれを機会に元号を使うのはやめようかと言う話も出たが、患者の顔を見て「昭和一桁」などと大まかな印象を持つわけだから、慣れ親しんだ元号を使わないわけに行かないんだろう。
結局、今日の日付は「R1.5.1」と書いてある。
今日はなんの予定もない完全な休日だったが、特に何をやるともなく過ごしてしまった。
敢えて言えば、1ヶ月ぶりぐらいにジョギングをしたことぐらいか。年末からズーッと体調が思わしくないのが続いていたが、ようやく完調に近づいているかも知れない。もちろん久しぶりだから身体は重くてしょうがない。
真っ昼間に走ろうと思ったので、正直なところうちの診療車から目撃される可能性が高い。敢えて訪問診療であんまり通らない道路を走らねば。
5キロぐらい走っただろうか、チンタラと走っているのに足が痛くてしょうがない。右膝は完全なランナーズニーだ。
チンタラと走るが故に見えてくる景色もある。
周りはそこら中がさくらんぼ畑だ。畑というのか果樹園というのかよくわからないが。普通の桜が咲き誇っている時には蕾さえロクに見えなかったのだが、今では地味な花が満開に近い。6月の終わりには、たんまりとさくらんぼが食べられるだろう。
夕方にちょこっと診療所に行く。仕事はしないつもりで行くのだが、結局はなんだかんだ働いてしまう。
ついこないだ県立病院から紹介された重症の血液疾患の患者。ほとんどターミナルなので、がっつり在宅で介入して最期まで診るのがうちの仕事だ。ホルモン注射、高カロリー輸液、疼痛コントロールなど、この症例でしっかり診れれば病院からも家族からも大きな信頼を勝ち得るだろう。
だが、40度以上の発熱と原因不明の腰痛で、家族が見ていられないとのことで病院へ送り返すこととなった。僕が診ていればなんとかしただろうが、非常勤のドクターに多くの負担を強いるわけにはいかない。
昨日までは毎日のようにその患者のことでナースから連絡があったのだが、今日は何の連絡もなかった。落ち着いているのかと思いきや、「搬送しました」という結果報告だけだった。
いやぁこの辺がホントに難しいと思う。24時間365日すべてを僕が診ているわけにはいかないから、当然ながら方針と指示は出している。だが、非常勤のドクターもいるわけだしその日の診療の細かいところまでいちいち報告させるわけにも行かず。
やっぱり、重症患者は全部自分が診る、とした方が、満足度は高いんだろうなと思うが。
今日もまたあんまり食欲がない一日だった。晩飯はスーパーで買ってきた惣菜で済ます。
ネバネバは美味い。
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