毎日は過ぎていくので、次の日になったら容赦なく普通の出勤だ。
僻地病院へ車でいくようになって、４月分の給料明細をもらった。一緒に交通費の明細も付いているのだが、けっこう驚く。なんと一回の往復で有料道路とガソリン代で８０００円にもなっているのだ。まぁ飛行機だったら１往復で３００００円ぐらいかかっているから、病院にしてみれば安くなっているのだろうが。まぁ片道130Kmの距離というのは、やっぱりけっこうなモノなんだなと思う。
その僻地病院で、今日は少し患者は少なめだった。余裕で終わって昼飯を食えるかなと思いきや、またしてもそうはいかない。新患が多かったのだが、その中でも面倒な処置があった。
何年も前から足首が腫れているという男性。痛くないから放っておいたということだが、ちょっとずつ大きくなったから心配になったと。まぁ8ｃｍもある腫瘤が足首にあったら歩きにくくてしょうがないだろう。
見た目は水がたまったのかなという感じだったが、レントゲンを撮ると単なる水の塊ではなさそうだ。やみくもに穿刺するのは危険そうだ。MRIまで撮ってみると、やっぱり水じゃなさそうだ。いずれにしても検査に出さなきゃならないので、穿刺してみると、ぜんぜん出てこない。仕方なく切開したらこんな状態だ。
いやぁ、いったいナンなんだろう。ぜんぜん感染ぽくはないのだが。病理検査に出すことになる。
いやぁ人数は大したことないのに午前の患者が終わったらもう14時だ。
昼飯は医局に置いてあるこれで済ます。
午後は16時までで外来終了。今日は月に1回の医師会の集まりだ。ソッコーで2時間かけて帰ってくる。
席は自由だというが、なかなかどこに座っていいかわからない。最近開業されたドクターもそんな感じだったから隣に座らせてもらう。
食事はともかく、出てくる話は先日の殺人事件で持ちきりだ。隣市の開業医だったが、家は僕の家からすぐ近くだった。仲がよかったドクターもそれなりにいるので、いろんな噂話になっている。最近はニュースを見てもそんな話しばっかりで気が滅入る。
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