昨日の晩は楽な当直だったが、さすがに今週三度目の夜勤は辛かった。
とは言え、楽な当直の時はゆっくり考えながらできるから、ケッコウ勉強になる。
最初に診たのは精神病院から抜け出したリストカットの患者だった。精神科に通っているヒトは良く診るが、いわゆる「精神科救急」と呼ばれるアブナイ精神病患者を診たのは初めてだった。リストカットの治療は簡単だったが、その後は警察だの家族だのとの対応だったため、初めての事ばかりだった。
深夜に連絡が入った救急車は、「17歳女性の嘔吐」
こういう場合、精神的に不安定だとか、妊娠疑いだとかが多いため、みんな訝しげな顔で待っていた。どうせ大して重症じゃないだろうという感じで。
しかし、実際来て見ると、ほとんど喋ることもできないぐらい吐きまくっていて、本人から病歴を取ることができなかった。便失禁までしていたので、17歳の女の子にしては屈辱だろうがどうしようもない感じだった。一緒に来た家族の人から聞いた話で、恐らく食中毒だろうという感じだ。
この時点で僕の診断は、ブドウ球菌性食中毒。症状はひどいが、恐らく点滴だけで朝までキープすればすっかりよくなるだろう。
案の定、3時間ぐらいすると吐き気もおさまり、吐いたあとの胸焼けがひどいだけになった。服が汚れていたため入院着に着替えさせてあったのだが、胸をはだけたままカーテン開けて呼ばれたときにはちょっと困った。
朝にはすっかり元気になって帰っていったが、診断が(タブン)あたったときは気分がいい。いずれにしても、若い女の子だと、医者も看護婦さんもみんなが優しくしていた。
3時ー4時ごろは他のドクターがみんな寝てしまっていたのだが、その間に狭心痛、喘息発作の患者が来た。二人とも、軽症ではない感じだったが、先輩ドクターが起きている時は、なかなか僕だけにはやらせてもらえないので、ここぞとばかり一人で診た。最初から最後までひとりで診ないと、重症患者を診る自信がつかない。なので、いい機会だった。二人とも、そこそこ良くなって帰っていった。
患者の人数は少なかったが、かなり自信がついた当直だった。
帰ってから4時間ぐらい寝て、一週間ぶりにボクシング・ジムに行った。寝不足でぶっ倒れるかちょっと心配だったが、先週よりも大分からだがもったので、こちらもちょっと進歩した実感。
疲れたけど良い日曜日だった.
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