まぁ毎日オペばかりやっていた生活に比べればはるかに仕事は楽なんだが。
昨日の当直とやらは、23時過ぎにショートステイに呼ばれることになる。
僕がいつも診ている100才の患者だ。家の状況もよくわかっている。この時期は果樹園で忙しいから毎年ショートステイで過ごしている。夕方頃に1回嘔吐があったと連絡があったようだが、往診はいらないとのことだった。で、23時過ぎに呼ばれる。
寝たきりでほとんど言葉も発しない人だが、ほとんど病気になることなく在宅患者の見本みたいな感じだ。だが、診察時は39度もある。
在宅医療は現場仕事なので、検査結果を待ってから治療を開始するのでは遅い。熱が出たらさっさと抗生剤と補液を始めて、採血を診療所まで持って帰って検査する。今回もそのパターンで解熱剤と抗生剤の点滴を始めようとしたら、
「ショートステイでは点滴の管理は出来ないのでやめてください」
施設のスタッフから頑なに点滴を拒まれる。まぁ話しはともかく、抗生剤はさっさと始めなきゃならないからとりあえずルートをとって抗生剤を全開で点滴する。
施設のスタッフが言うこともわかるが、入院するか自宅に帰るかどちらかにしてくださいと。ったく、100才の寝たきり患者の発熱を夜中に受けてくれる病院がこの辺にあるもんか。せめて朝まで点滴して、それから受診してくださいと言われるだろう。
嘔吐に下痢に発熱だから当然ながら脱水だ。じゃぁ500mlの点滴を1時間で落とすか。そんな議論をしている間に別のスタッフが家族を説得して自宅に帰れといっている。家族も熱心な人だから、ばぁちゃんの一番いいようにということで、自宅に帰って持続の点滴をすることになった。
施設のスタッフが送ってくれるとはいえ、夜中の2時に自宅に帰れとはすごい話しだ。僕らは深夜の往診で高い値段が取れるから喜ばなきゃいけないのかも知れないが、家に帰すんだったら夕方に嘔吐して時点で帰すべきだろう。
まぁ施設とも仲良くしてかなきゃならないから、喧嘩するわけにもいかないが、施設の立場を頑なに護なら、状況判断はさっさとやれと言いたい。
当直ー日勤ー当直の予定だったドクターが来ないわけだから、夜が明けてからも忙しいに決まっている。こりゃまた朝から18時まで出っぱなしのパターンか。
もう覚悟して午前中の仕事を始めたが、思いのほか、こないだの外国人の妻も穏やかで順調に診察は進んでいった。まぁ僕が診察に回る患者は、潰瘍の処置があったり尿道カテーテルが入りにくかったり、癌の末期だったりで現場でやることが多い。だが、処置だけに専念すればけっこう早く進むもんだなと思った。
昼飯はゆっくり食う時間があった。
金曜日に飲み会で行ったところに、ランチで行ってみる。肉そばというのが美味いと聞いていたが、やっぱり美味い。
そして、飲み会の時に大量に余ってしまって悔やんだものを頼む。
牛すじの煮込みが異様に美味い。胃にももたれないでいい昼飯だった。
午後は北と南を行ったり来たり。北に30キロいって4人の診療をして、戻ってきてから東に10キロ。順調に進んで、18時には戻って来れた。
18時に近くの施設の往診が5人ぐらいと家族へのムンテラがあった。まぁムンテラに遅刻しなくてよかった。ムンテラ中にまたしても往診の依頼があった。これまた発熱だ。またまた採血して診療所に戻ってきて21時。
今日はこれで打ち止めでゆっくり寝かしてくれ。
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