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こじんまりと開業しました
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今日は僕が土曜日に山形で働くようになってから、最大の9件の往診が入っていた。往診というだけに、みんな具合が悪くて診ざるを得ない人達だ。

今日は雲が多くてスッキリしないものの、それほど暑くなく過ごしやすい天気だった。ドライブするには丁度いいぐらいだ。




最初から西の方へ30キロぐらい走る。先日夜中に呼ばれた家だ。今日もまだ具合は悪そうだ。さんざん痰を吸ってもいくらでも出てくる。

その次は北の方で末期癌の人だ。昨日は疼痛コントロールと言っていたが、朝方にせん妄で点滴ルートを引っこ抜いて血まみれのままお風呂に入っていて呼ばれたそうだ。点滴は入れ直してきたと聞いていたが、僕が着いた時もまたまた引っこ抜いて血まみれ。尿道カテーテルもどこかで切れていて、玄関でボーッと座っていた。

肝メタがあり、恐らく肝性脳症だろう。病態としてはざいたくでじゅうぶん診れるが、独居でこの状態でフラフラ歩けてしまうので、誰かしら見守りが必要だ。家のすぐ裏は最上川だから、川に落ちてもおかしくない。

いやぁ、病院から紹介されて自宅看取りで御願いしますということだったが、ここでまた病院へ送り返すというのはまったく忍びない。本人も家がいいと言って帰ってきたわけだから、なんとか出来ないものかと思うが。だが24時間付き添いを置くわけにもいかず、遠い親戚という人が手伝ってくれると言うが、それも限界があるだろう。

結局、病院へ送り返すこととなった。

いやぁ難しいな。これからどんどん動けなくなっていくから、今の時期を過ぎればじゅうぶん在宅で診ていける。だがその前にせん妄で事故が起きてしまったら、みんなが嫌な気分になるだろう。仕方ない選択か。

やり方としては、持続の点滴でがっつり鎮静をかけてフラフラ動けなくするという方法がある。しかし、うちの診療所はなんとなんとシリンジポンプを持っていない。ポンプがなくて緩和ケアをやるというのは、本当はムリがある。

先日の専門医試験の面接でも、ポンプ持っていませんと言ったら笑われた。緩和ケアを出来ると言っていながらその程度なんですね、と。


病院に電話したり救急車を呼んだりで、昼飯はまたしても遅くなってしまった。



久しぶりに行くそば屋だ。なんとなく店が不潔な感じがして足が遠のいていたが、今日はそんな感じがしなかった。

午後も末期の人やら血液疾患の人やらで、シビアな話しが多かった。まぁ18時には診療所に帰ってくることができた。

帰ってきてから気付いたが、今日は警察協力医の講習会というのがあるんだった。いやぁ、すっかり忘れていた。でも今日の患者の重症度から考えると、講習会どころじゃなかったと思う。





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Jay
性別:
男性
職業:
医者
自己紹介:
脱サラ医者

経歴:
東京大学農学部
製薬会社安全性研究所
医学部学士編入

現在:
在宅医、整形外科医
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